実話を基にしてるらしいが、寓話のような仕上がり。反戦やナチスの弾劾というより祖国ポーランドの移ろいを文化の象徴であるシュピルマンを通して映し出したというかんじ。

闘うこともせずただ生き延びるために逃げまどうシュピルマン、冷徹な目線の市街戦、シュピルマンの家族の安否の省略など、こちらに感情移入させる余地を与えない。

朝日新聞のレビュウでも誰かが書いていたが、後半の髭づらで逃げまどうシュピルマンは、まるで十字架に張り付けられたイエス・キリスト。

世相の気分として安直に反戦ドラマを求めてしまったが、かなりの温度差があった黙示録のような映画。

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