蛇にピアス

2004年2月19日 日常雑記
きのう、神保町の三省堂に文藝春秋がどっさり置いてあった。

きのうまでどこ探しても無かったのに、増刷できたんかな。すぐ手にとってレジに行ったが、僕の前に並んでる人も文春買ってた。

商売的には大成功みたいだ。なにしろ本なんてめったに読まない自分まで乗せられてるんだから。

とりあえず「蛇にピアス」読んだ。

なるほどエキセントリック。ふつうなオジサンの自分にはまるで接点のない世界(オヤジなのに左耳は穴あいてるけど)だが、社会からはみ出ている疎外感みたいなものはビンビン伝わる。

斜に構えているようで若者らしい純な部分も感じられて感触は悪くない。ラストの収め方はよくわからんかった。

生きがいのない日常は今の若者に共通しているのでは?

石原都知事も選考委員だったらしいが、日本の現状を憂いている國砕主義者としての意見がききたいよ。

あと思ったのは文体のちぐはぐさ。
当然のように口語体でセリフは「ちょーいまどき」なのだが、それ以外で難しい漢字や硬いいいまわしを使用していてかなりのアンバランスに思える。

「チンコ」、「マンコ」を乱発しながら片や「懇願」とか「朦朧」とか「痙攣」とか。単に書きながら漢字変換していくとこうなっちゃうんだろうけど、違和感感じる。こういうところが僕が文学を信用できないと思うところ。

茶髪でピアスでカラコンでまゆ処理の金原ひとみ氏の外見からして、自伝と誤認されて内容よりも彼女のこれからの生き様に注目が集まるだろう。

アウトサイダーが売りでも今やすっかりシステムに組み入れられて金稼ぎの広告塔になってしまったのは皮肉。はたして今後こんな状態でどう満たされるのか満たされないのか。

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