こういう映画は無条件に楽しめばいいわけでいちいち難クセつけるのは無粋というもんだが、それにしてもバランスが悪い。

主役のトニー・ジャーは顔の演技はまだムリなのか、人なつこい笑顔を見せたブルース・リーほどの表情は作れない。それを補うのが同郷出身のチンピラ・中村梅雀なのだが、泣かせの勧善懲悪も、村を飛び出した背景などいまいちわからず感情移入できない。

かと思うと敵ボスもたいしたことなくて、悪いことはしてるのだがその見せ方がダメ。たまに見かける(昔アンディ・ガルシアが変装してやってた)喉に発声装置つけてしゃべるキャラだけど声は変わっても抑揚は出るはずで、「平成教育委員会」みたいなコンピュータ・トークには苦笑。

格闘のバランスも、一撃で倒したかと思うと、モロに膝や肘が入ってもまた起き上がってきたり、どうもスッキリしない。一撃必殺の方が凄みが出ると思うのだが。痛さはものすごく伝わってきました。ホントに当ててんの?

ムエタイの独特の動きやスピード感は新鮮だったけど、ストーリーはかなりダメダメ。

笑い(ジャッキー)なのか熱血(Bリー)なのか焦点を絞ってくれたらもっとイケたのに。

日本も仏教あるけど信仰心の度合いが違うので、仏像の奪回に命を賭けると言い放つとこやピンチに仏像の顔見て闘志が復活することなどただただ驚嘆して(笑って)しまった。

いや、十分に楽しませてもらったわけですが、昨年の「少林サッカー」同様に映画秘宝的なノリで礼賛一辺倒な風潮にヘソ曲げたかっただけ。
☆3つ)

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